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終身雇用・年功序列崩壊と日本的経営の良さはなくなりました。
文明を比較すると、日本は特異な文明で遅れていると言われますが、本当にそうなのでしょうか?
日本の一番の大きな特徴は和の文化で、母性的な優しさです。和は闘争心ではありません。世界平和は日本の心が世界の心にならない限り、世界が破滅することになります。
日本では易姓革命のようなことが一度も起こることなく、万世一系の天皇家を戴いてきたからこそ、徳性の高い安定した国を形成してきました。
今上天皇は125代目に当たられますが、一人として贅を極めた方がいらっしゃいません。これは世界の奇跡です。天皇は国民の為に、そして世界の平和の為に祈られる存在で、私達にとってかけがえのない宝なのです。
私も日本の皇室は大切だと信じています。日本の歴史教育は、戦後のGHQの政策で否定されましたが、今年で建国2673年。日本は世界最古の国です。こういう事実をしっかりと誇れる日本でなければと感じています。
日本神話で天照大神が岩戸に隠れ、神々が集まって神謀られ議論を尽くして、最後は岩戸を開きますが、これは合議制です。
聖徳太子の十七条憲法も「一条 和を以て貴しとなす/九条 自分だけが賢いと思ってはいけない、他の人はそれぞれの考えがある/十六条 大切なことはみんなで合議した上で決めよ。全員で決めたことは正しい」と。
その41年後の大化の改新では、女性の皇極天皇が、中国大陸からの脅威に備えて、豪族が全国を分割して治めていたのを中央集権としましたが、最初に発した詔には「民の助けを待つ」、つまり独裁ではなく、みんなが参加するように求めています。
指導者という言葉も明治以降に「リーダー」から造られた言葉で、日本には独裁者も指導者もいませんでした。
近年「安全神話」と言いますが、神話も明治に入ってからの新語です。神話の元の言葉は「ふること」で、そう言うと今とつながります。
「言霊」と言うように、日本の言葉には命・魂がありますね。
7年後に夏期の五輪が決まりましたが、私は嬉しく思っています。それはメダリストが誕生するたびに、テレビが母校の後輩の生徒達と一緒に、メダリストの母親を大映しにしますね。五輪が日本の母親の祭典でもあるからです。
メダリストの母は耐える母であり、育てられた子は訓練に耐えたからメダルが取れる。日本人は耐えるから美しい。私の子供の頃は人生は苦の連続であって、楽しいことが少しでもあると嬉しかったですね。今の若者は人生が楽の連続だと勘違いしている。
私は終戦の年に生まれ、食料のないひもじさを経験しましたが、今の若い世代は耐えることを知らない人が多いと思います。
これから若者はどう生きるべきかという講義をした時に、ある女子学生から「やがて結婚して子供が生まれたら、何を大切にしたら良いか」との質問がありました。その時私は「夫、子に愛情を注ぐことは、絶対にやめてください」と答えました。
「愛」も、明治以降に「LOVE」という言葉が日本に入ってきて、男女間に使われるようになったものです。
しかし、西洋の「愛」は、「神を一所懸命に讃えれば、神が愛してくれる」という契約です。見返りを求めるもので、「子供を愛する」というと、やがて「こんなに愛してあげてるのに、一体どうして」と叱ることになります。夫や子と取引をしてはならない。
日本人は「慈しむ」のです。この言葉には、見返りがありません。日本人は大切な場で計算をすることを、恥じたものでした。
ですから、話す・読む・書くだけでは国語を教えたことにならず、その奥にある精神を教えなければ、日本語を教えたことになりません。この心を孫たち、ひ孫たちに伝えることです。
だからこそ、理事長が推進されている国づくり人づくり運動は大切です。
加瀬先生にそのように言っていただくと、国づくり人づくり運動の価値も高まります。これからの時代は、女性と若者のパワーが日本を変えると私も期待しています。
どうか今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。