9つの立国構想

CMF対談


   夢対談 時代の曲がり角


日本は自立を迫られている
木原

本日はお忙しいところ、本当にありがとうございます。


加瀬先生は、外交評論家をはじめ百科事典の編集長や、首相特別顧問・そしてご皇室の著書など、長年さまざまな角度でご指導・ご講義されていますが、まずは、今の日本をどう捉えておられるかという事からお聞かせください。


夢対談 時代の曲がり角
加瀬

日本が本当の意味で、自立・独立する時期に来たと感じています。


今、戦後の日本の国際環境が劇的に変わりつつあります。先日、シリアのアサド政権が化学兵器を使ったとアメリカが断定し、オバマ大統領が制裁攻撃を加えると声明しましたが、アメリカのどの世論調査も反対が60%以上、同盟国のイギリスも議会が否決しました。


するとオバマ大統領はひるんで、連邦議会に賛否を問おうとしましたが、その時、ロシアのプーチン大統領が化学兵器を国際管理下に置き、廃棄させると助け船を出したところ、オバマ大統領は藁をも掴む思いで受け入れました。実はアサド政権はロシアの子分ですが、今や反体制派の中心が、9・11同時多発テロを行ったアルカイーダです。


もし、アメリカがアサド政権を攻撃して潰せば、皮肉なことにアルカイーダに味方することになったのです。


木原

アメリカは攻撃したくても出来ない事情も抱えていたと。


加瀬

このことは世界の警察官だったアメリカが、その役割を辞めたことを意味します。もうアメリカは頼れない。


夢対談 時代の曲がり角

日本は今まで、アメリカに国民の安全を丸投げしてきましたが、一刻も早く、独り立ちしなければなりません。


日本は大変です。日本国憲法は軍隊を持てない、独立国にあるまじき憲法です。これはアメリカが戦後の占領下で、日本を永久に属国にしようと強要した、憲法を装った不平等条約でした。




木原

日本の自立については、安全保障をはじめ、エネルギーや食糧自給率など、様々な問題を抱えています。


私も日本文明・文化の回帰と再生を目指して国づくり人づくり運動を推進していますが、加瀬先生は今の日本人の心をどう捉えておられますか。


次回へ続く



外交評論家/(社)日本文化協会 会長 加瀬英明