[経済づくり]持続可能経済事業の推進と援助

経済づくりコラム







(E)アメリカを取り巻く現状
(1)アメリカは世界経済秩序の再建のためのリーダーシップを発揮する能力だけでなく国内の矛盾を解消する改革の実行力すら失われている

①EUが現在直面している危機のひとつは、ドイツが輸出主導のグローバル戦略を追求しユーロ圏のインバランスを発生させたことにある


(2)ジレンマ

①新興・輸出国が経常黒字を内需にまわすと米国債の引き受けができなくなり米国債価格が下落するリスクが生じる → 経常黒字国に内需を迫れない


②ドル安容認輸出倍増戦略
 しかし、輸出を伸ばすことで、雇用を伸ばせる産業がない → 高付加価値製造業の競争力の低下
 輸出の30% → サービス業(保険・銀行・コンサルティング・ソフトウェア関連)
 輸出に占める農産品15% → 資本集約なので雇用吸収少ない


 ↓

③アメリカの輸出がドル安になっても恩恵をこうむるのは資本家と既得権益者と一部の高学歴者


(3)オバマ改革の挫折

オバマ改革の挫折の大きな要因は、政治がウォール街の金融機関によって支配されてしまっていること
例:①ロバート・ルービン(クリントン政権の財務長官)  
  ②ローレンス・サマーズ(クリントン政権後期の財務長官
  ②ヘンリー・ポールソン(ブッシュ政権の財務長官)
  ③ジョン・スノー(ブッシュ政権の財務長官)


(4)極端な格差社会

①10%の富裕層が、富の90%を所有している


(5)輸出を伸ばすと雇用を増やせる産業がない→金融工学に活路を目指しているがままならなくなっている

高技能を必要とする高付加価値製品の製造業の可能性しか残っていないが → すでに競争力は失われている


①グローバル化によって雇用吸収力の大きい製造業の生産は中国など低賃金労働国にシフトしている


②製造業の競争力は長期間かけて育成すべき労働者の技能の有無の問題であってドル安によって労働コストを相対的に低下させただけで強化できるものではない


(6)財政運営の崖っぷち
(7)中南移民の人口増

合法的・非合法的に移入し国内経済・社会秩序の混乱が起きている


(8)シェールガス革命でアメリカ経済復活なるか?