9つの立国構想

CMF対談


   夢対談 時代の曲がり角


本当の日本を取り戻す人づくりからの国づくりを
中條

税金は安い方が良いに決まっていますが、国の運営費はどこから湧くものではなく、国民が稼ぎ出すことを太古からしてきました。その収支が一致していれば良いのですが、政治家も落ちればタダの人になるから、おもねってやっているので、今の日本の財政はアンバランスにおいて世界一です。


戦後68年経って最も著しい特徴は、国民が権利の主張のみで、義務を果たすことを役割と思っていないことです。


安倍総理を見てると、絶対に国を救うという覚悟が見えるので、もし景気が沈んでも、打つ手はいくつも有りますから、心配いらないと思っています。


木原

私も安倍総理に期待したいと思います。


ただ「利に道あり」という諺がありますが、今の経済は金儲け学ばかりで人間学が欠けており、日本的な伝統や経済大国を実現させた土壌はなくなるのではないでしょうか。


中條
夢対談 時代の曲がり角

その通りです。どこを見てもいかに儲けるかという話ばかりです。今の企業のトップは金儲けの親玉みたいで国家観がない。すべてが狂ってきています。


だから、理事長が主張されている「人づくり教育」が必要なのです。この国の一番根本の身を修める「修身」です。


身を修めてこそ家が整い、それが延々と繋がって国が治まる、それで平天下です。古来から「修身、斉家、治国、平天下」といいますね。


木原

当財団は、日本文明・文化の礎である、宇宙森羅万象の普遍性である「むすひ」を根幹として、宇宙本位にもとづく共尊・共生・共育の祀祭政一致のもと、日本人をしあわせにする9つの立国構想を推進しています。


国づくりは人づくりあってこそということで、特に3つの人づくりに力を入れています。


①運命創造学 日本的霊性の人間学
②女性&家族のための女性学 女性のライフスタイルに沿った生涯教育
③宇宙本位経営学 宇宙の本質から紐解いた経営学


社会人・女性・経営者と人材の育成を行っています。私も日本人のDNA・潜在能力を信じていますが、現場にいると、戦後教育の影響は大きく、主に霊性の低下と家族の崩壊は危機的です。


中條

家庭教育は特に母親です。母親がしっかりしたら、日本は変わります! 先日亡くなった、三菱商事の諸橋社長は親父が徹底した躾をし、祖先を大事にされていました。要するに縦軸がしっかりしている人や家族は、難しいことを言わなくても崩れないのです。


夢対談 時代の曲がり角

自分が存在するには、両親、そのまた両親をたどると10代で1024人になる。その誰一人欠けても自分にはならない。


日本は、こういう縁を徹底して尊び紡いできた民族で、これが物のない日本の、強さの理由の一つでした。これをズタズタに壊されてしまった。




木原

日本的宗教観ですね。当時の樋口廣太郎社長も、そういう精神を大切にされた方で、アサヒビール奇跡の復活は、日本人のDNAが残っていたからなのですね。


中條先生は『おじいちゃん日本のことを教えて』など、孫・ひ孫の世代をはじめ幅広い層の方々の教育をされていますが、しっかりとした人間学を教える場を作るのは難しいものですか?


中條

儲け心にほだされた人達に説くのは難しいけど、志のある人たちのロウソクに火をちょっと点けたら、日本民族はすさまじいものがあります。


私も理事長と同様、そのロウソクに火を点ける役割があるということで、今色々な団体に火を点けていますよ。


木原

私も2005年に、縄文時代より育んできた「本当の日本」を取り戻すため、国づくり人づくり運動の火を点けました。おかげさまで全国にその灯火が増えつつあります。


多少考えの違いはあっても、国を思う気持ちは同じと思いますから、先生が結集のお声かけをしてくだされば、来年は一気に火が点く気がします。


中條

もう時至るときだね。


木原

国づくり人づくり運動も、要は女性と若者と言っています。


中條先生のパワーに追いつけるよう、今後も頑張りますので、ご指導の程よろしくお願いします。



アサヒビール㈱名誉顧問 中條髙德