No.12 「心」の正体 その(1)


わかっちゃいるけどやめられない!  無条件に腹が立つ!  気にしない、と思ってもどうしても頭から離れない! 頭で分かっているのに、ぎりぎりのところであきらめる。


例えば、これが心です。


どうですか?  誰でも一度や二度は このような経験を持っていると思います。


どうして、わかっちゃいるのにやめられないのか・・・?


心理学を学ばれたことのある人から 『それは、深層意識を人間は持っているからよ・・・そんなこと知っているわ!』 という声が聞こえてきそうです。


その通り、西洋心理学では 意識を顕在意識・潜在意識・深層意識と分けています。


顕在意識は自分でコントロールできる意識。 潜在・深層意識は自分ではコントロールできません。


小学生か中学生くらいに学ぶ、条件反射もそうですが 最初は意識的(顕在意識)に行っていたことが いつのまにか、条件が整うと考えなくても 無条件(潜在意識)に心がイメージしたり 身体が行動を起こすのです。


ここで、ちょっとゲームをしてみましょう。 次の言葉を見て即座に何を連想しますか?


「アサヒ」


この文字が「あさひ」だったら 少し回答が違ってくるかもしれませんが、 「アサヒ」を見ると その答えは「ビール」と言われる方がかなり多いのです。 新聞を連想される方もいるかもしれません。


ところが・・・ 日本語で、常識的な「あさひ」は 「朝日(朝の日)」です。


前回、心は現実と非現実を判断できない という例を挙げましたが さらに心は 周りの環境や情報に大きく左右されるということです。


ビールも新聞もない時代であれば 「あさひ」と聞くと 間違いなく誰もが、「朝日」と連想したでしょう。


「朝日」は永遠に変わることはありません。 しかし、あなたが「朝日」と言っても 大多数の人がビールの「アサヒ」と言えば 普通の人なら正しいことでも多勢に流されてしまうものです。


あなたはどうですか?  周囲の情報に影響を受けて 心迷わせるようなことはありませんか? 


また、「アサヒ」だけが あなたの常識であったら とんだ大間違いで このような思いこみや自分だけの常識が 運命にも大きな影響を 及ぼすことがあるのです。


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