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9つの立国構想

夢・地球交響博

第6回 夢・地球交響博レポート 世界経済激変の舞台裏 - 企業経営にもインテリジェンスを -

旧ソ連、北朝鮮、中国の情報機関と太いパイプをお持ちで、北朝鮮の拉致問題・国際テロ・国際インテリジェンス活動など、テレビ出演、新聞、雑誌などでご活躍中です。
最近の円高情勢などから世界経済激変の舞台裏をお話しして頂きました。


私は、長い間、日本の海外情報活動に携わってきました。

情報には、インテリジェンスとインフォメーションがありますが、私が行ってきたことも、アメリカの情報機関CIAも、インテリジェンスという用語を使います。

インフォメーションは、テレビやインターネットなどで見聞きしたこと、新聞あるいは人との会話の中から仕入れた情報などです。全てが真実ではなく、間違った情報もあるということです。例えば相手を出し抜く為に流された情報など、誤った情報に基づいて仕事や行動をすると大変なことになります。


インテリジェンスは、例えば北朝鮮の動き一つとってみても、歴史、国のあり方、考え方、伝統、文化そういう全てを総合して情報を集めます。その中から検証して、こうかもしれないという答えを出していきます。

情報は限られているので、インテリジェンスが全て正しいとは限りません。しかし、単なるインフォメーションで行動するよりは確実です。

特に、国の政策を展開するときに、様々なインフォメーションをインテリジェンスに作り上げていきます。このインテリジェンス感覚は、企業経営にも生かせるものです。


円高について

今、経済は円高で騒いでいますが、昔の円高とは違います。アメリカは景気を浮上させるために輸出を倍増しなければならない。それで円高を煽っている。ヨーロッパもそうです。今一番大きな市場の中国に、例えば車を売り込むために、ドルやユーロを安くして、円を高くしようとしているのです。その結果中国で今、一番売れているのが、アメリカのGM車とドイツ車です。

だから政府が何度為替介入しても、おそらく円高はさらに進むでしょう。今や円の上げ下げに、実体経済は関係なく、為替の変動は人為的にされているということです。


中国市場での日米関係

日米の関係は、アジア太平洋地域では、歴史的にも地政学的にも対立の関係がありました。支那事変から始まった第二次世界大戦も、日本は本当は中国には勝っていたのです。

しかし、蒋介石をしきりに最後まで援助したアメリカに負けたのです。

日本は72年に中国と国交正常化をしました。アメリカは79年です。その間中国は日本の独占的な市場でした。この現実に出遅れたアメリカは激怒しました。

そしてやっと江沢民の時代に、アメリカは中国と非常に強い絆を作り、アメリカの投資会社などがこぞって中国に進出して、膨大な利益もあげました。

周恩来と手を結んで国交正常化をした田中角栄首相は、その後ロッキード事件で逮捕され失脚。この後ろにあったのは中国の市場をめぐる日米の対立でした。

日米の対決の舞台は中国、中国市場です。そしてそれは今日もまた同じ構図です。

そして今、リーマンショック以来、先進国の経済はガタ落ちで、中国だけが一人勝ち。さらに内需を拡大せんとしています。しかし国内では色々な矛盾が起こっており、多くの人が中国共産党の政権は、あと10年しかもたないと言っている。

国家財政はものすごく赤字で、そこでドルが上がれば中国は破綻します。ですから中国だけを頼りにしていると大変なことになります。

あらゆる情報を集めて分析し、インテリジェンスを作り上げていく。そして、それに基づいて行動する。当然のことですが、日中貿易は全てハイリスク、ハイリターンです。それが嫌ならやめる。これは日中貿易と中国進出に限ったことではなく、日本国内での商売も同じことです。

なぜこの報道なのか、この分析なのか、この説明の後ろにどういう問題があるかを、幅広く深く判断して、行動を決めることが重要です。そして、企業経営にもそうした努力が常に必要なのは言うまでもありません。