9つの立国構想

CMF対談



  
  

これからの国づくりに必要なこと
木原
今、外交や国内の景気など、様々な問題で重要な岐路に立っている日本は、国民が自立して、自分たちで国づくりや生活づくりを創り上げていくという意識変革が大切だと思うのです。
  もちろん民主党も頑張ると思いますが、これからの国づくり人づくりには何が必要なんでしょうか?

光永
一番大切なことは、人としての心を取り戻すことです。
  ある自然災害の現場であったことなのですが、勝手連も少しでもお役に立てればと、とりあえず手元にある援助物資を抱えて行ったのですが、公務員が出てきていらないと言われる。それは平等性がないというのです。

木原
どういうことですか?

光永
寒さをしのぐために毛布を持っていっても、人数分ないとケンカになって、不平等になるから配れないというのです。
病人や子供、年寄りに優先するという当たり前の情がないのです。食べ物も飲み物も同じです。そして、お金なら買って平等に配れるからお金を集めて欲しいと。しかし、これは悪平等ではないでしょうか? 人間の強さ弱さに応じて分け与えていく精神が薄れています。私たちは「物」を持って行っているのではなく、温かさや想いを配っている。これも情ですよ。そのことを理解していかないと、これからの日本は大変なことになります。

木原
会長は海外支援もされていますよね。

光永
はい、言葉も習慣も違う海外で、国境を越えての人道支援や戦争孤児などへの支援のために、まず必要なのが情です。
人情や情け、フレンドリーさは、心と心でわかるんです。
モンゴルやスリランカやイラクなどに物資を持って行くと、向こうの子供達は、自分のものを奪い取ることはしません。
現地では、貧しく食べ物もありません。一晩外にいれば寒さで死んでしまうような厳しい所もあります。親のいない孤独な子供の寄せ集まりの疑似家族もいます。虐待もあるようですが、でも与えられたものを、これはあのお兄ちゃんに似合うと言いながら選んで、相手が喜んでから自分が喜ぶ。与えられた愛情を自分から相手に与えようとしている。子供達にはそれが残っています。こういう美しい姿には、教えられますよ。
その子供達を日本に連れてきて、日本人が失いつつある大切なことを是非見せたいですね。

木原
私もスリランカで、以前幼稚園をつくるお手伝いをした時に、同じ体験をしました。
日本人は本来、自分を下座に置いて、相手を大切にする、感謝するという保守的な伝統がありましたが、人として生きる基本がなくなりましたね。

光永
原因の一つは、政治を特殊な人種がするものとして目を向けなかったことにあると思っています。
その権力者が国外の権力者と手を組んで、物質的なものを求めるようになった。この弊害は大きいです。
しかし、私たちの生活はすべて政治とつながっています。税金にしても、どんな人間でも消費税は払っている。
しかし誰もその使い道はわからない、関心もない。
昔は、駆け込み寺といって、誰でも受け入れて救って社会に返すという仕組みがありましたが、神社もお寺もいつのまにか閉鎖的になって人を救わない。 みんなが無関心になって、産業というお金だけに目を向けたことに対するしっぺ返しです。
だから今、政治に目を向けなければなりません。

木原
その政治に切り込んでいかれましたが、どのようにされているのですか?

光永
私たちは、選挙事務所に行く前に、そこの地域の氏神様に必ず挨拶をして、突然尋ねていきます。
いきなり行きますから、対応はいろいろです。勝手に何しに来たのかという所もあれば、先生のために来ましたというと、宗教団体かと言われる。(笑)そこで、全政治家の全員の公約・マニフェストをすべて知っていますと言いますと、びっくりされますよ。実際に、公約はHPにもデータ化しています。
その先生がいつ頃こんなことを言われ、途中でなぜ変化していったのか。そんな質問をなげかけると、答えられる事務所と、そうでない事務所がある。任期の4年間の中で、人間性もチェックしていくわけです。当然、本物は残っていきますがいい加減な政治家も沢山います。でもそれは、国民が無関心だからできるんですよ。だから国民が監視しないといけない。
すると政治家は、法律で国民をしばっていきます。さらに国民は、法律に引っかからなければ良いということになる。
アメリカのように、法律を作ればつくる程、解釈によっても全部引っかかっていく。これも悪循環ですね。だから道徳的な範囲で行くべきだと思います。

木原
そうなると、国づくりをするためには人づくりも大切になりますね。

光永
それで政治家と契約をして少し言葉はきついかもしれませんが、契約違反の場合は、落とせというキャンペーンをするわけです。

木原

先生の動きを見ていると、ある時は右寄り、ある時は左寄り、また真ん中になるということもありますね。
これからの時代は、是々非々も大切ですが、一見筋が通らないように見えても、時と場合に応じて、右にも左にも真ん中にも即応できるという発想が必要だと思います。
これからの国づくりもこういう視点がいると思いますし、政治が国民に信頼されるようにならないと、この国は危ないと思います。
私も、これからは日本の将来のためにも政治は大切なので、勝手連との連携はもとより、国づくり人づくり勝手連を立ち上げたいと思いますのでご指導ください。 本日は、お忙しい中どうもありがとうございました。


光永

こちらこそ今後とも、宜しくお願いいたします。