[家族づくり]CMF家族学の普及と援助

家族づくりコラム

人ごとではない高齢化社会の犯罪

65歳以上の刑法犯罪が20年で5倍に
(1)平成19年度一般刑法犯(交通人身事故を除く)
  高齢者人口
(65歳以上)
一般刑法犯 10万人当たりの
年間検挙者
全 体 高齢者
平成20年 2746万人 36万6002人 13% 48605人
男性 33255人
女性 15350人
177人
  ↑ 約2倍   ↑ 約5倍 ↑ 約2.5倍
昭和63年 1378万人
39万8208人 2.6% 9888人
男性 6675人
女性 3213人
72人
(平成20年犯罪白書)

日本は世界に先駆けて、高齢化社会を迎えています。 しかし、単純に高齢者が増えているからその比率で、犯罪も増加していると言い切れません。 それが、高齢者の人口が2倍になっている反面、一般刑法犯の人数が5倍という数字から、 お分かりいただけると思います。

(2)無期懲役の犯罪者の実体(法務省)
無期懲役とは・・・日本では死刑に次いで重い刑。 通常10年くらいをメドに仮釈放がある。 仮釈放の基準については参考までに
  ○「終身刑」と「無期懲役」どう違うの?

過去10年の無期懲役データ
確定者 計887人 06年の確定者 過去最多の136人
07年末現在の収容者 平均年齢 52.9歳
40年以上の長期収容者 18人
(うち5人は50年以上収容)
仮釈放までの平均収容期間
9割近くが20年以上
98年 20年10カ月
06年 25年1カ月
07年の仮釈放者 1人(31年10カ月収容)
※収容期間の長期化
(1)被害者感情を背景とした厳罰化の傾向がある
(2)04年成立の改正刑法で有期刑の上限が20年から30年に引き上げられた
高齢化の影響か? 獄中死  120名
仮釈放者  79名
無期懲役は、受刑者の状況に応じて仮釈放が認められているが、仮釈放されないまま、獄中死するということは終身刑と同じ。日本では終身刑(生涯を獄中で過ごし、仮釈放は認められていない)は現在適応されていない。

高齢者犯罪の背景にあるもの
(1)犯罪の理由
では、高齢者が犯罪に走るその背景には何があるのでしょうか?

下のグラフを見ると、男性の場合は「生活困窮」、女性の場合は「節約」、 つまり生活が苦しいという事に大きな原因・動機があるということが分かります。 残念ながら、ただ盗んだ物が欲しかったという、淋しい状況も多いのですが・・・

高齢者窃盗事犯者の犯行動機・原因

(2)家族構成
●高齢犯罪者の同居状況

前科・前歴分類別同居者別構成比

高齢化社会の中で、一人暮らしが抱える問題は孤独死など大きな問題になりつつあります。 この問題の背景にある、高齢者の一人暮らしの度合いは15.7%です。 しかし、このグラフを見ていただくとお分かりいただけるように、 特に犯罪を繰り返している高齢者は、約60%~80%が単身で暮らしています。

別な側面から見ると・・・。

●死刑囚への面会人の有無
「死刑囚への面会人アンケート」(本弁護士連合会実施)で『面会人なし』と答えた受刑者は26%にも上ります。(注:死刑囚の年齢は未公開)
○高齢者の犯罪統計データは 法務省 平成20年版犯罪白書のあらまし

家庭と犯罪
犯罪を犯した高齢者には、捕まった時、所持金がほとんどないという人も増えているそうです。 若い人でも仕事がない時代です。 35歳を過ぎると厳しい現実もあります。

そんな社会の中で、刑務所を出て所持金が底をついたとき、
「福祉に頼ろうとしても、どこに相談したらいいのかわからない」
と盗みをしてしまう。社会には適応できず、仕事も家も家族もお金もない・・・

これが犯罪を繰り返す人の実体なのです。

戦後、家族制度が廃止され、核家族化が進む中で、家族の絆も薄れていきました。

  • 子供との接し方がわからない
  • 親子の会話がない
  • 仮面夫婦
  • 家庭内離婚
  • ドメスティックバイオレンス
  • キッチンドリンカー
  • ・・・などなど
 

こんな状態で、もしも身内に犯罪者が出た場合、戻れる家族はおらず、 また受け入れる側にもその準備ができるはずがないのではないでしょうか? また、データから見ても家族の形がなくなりつつあることで、 起こっている犯罪もあると言えるのではないでしょうか。

一生懸命に生きてきた人生の終焉で、いかなる理由があったとしても、 犯してしまう犯罪ほど悲しいものはありません。

根のない花は数日で枯れていきます。 しかし、根のある花から種が取れれば、次の年も花を咲かせることができるのです。 人が生きていく上でも同じです。根は人生においては家族なのです。

いつの時代も大なり小なり犯罪は起こります。 しかし、起こらなくても良い犯罪、防げることのできる犯罪も多くあるはずです。 高齢者と一言に言うのは簡単です。 しかし、いずれあなたにもその高齢が訪れた時、「この事だったのだ!」と後悔しない為に、 人の人生に関わる様々な要素・・・仕事も家も家族もお金も、 そして犯罪を起こさない心や社会の中で生きていける家族づくり。

その準備を今、しようとしているのが、LRA(レイディーズロイヤルアカデミー)という日本で初めて、 家族のための生涯教育カリキュラムを中心とした、 CMF地球運動の家族づくり構想(CMF家族学の普及と援助)なのです。