[人間づくり]総合人間教育学の普及と援助

人間づくりコラム


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《『政(まつりごと)の心』を求めて》 第94回 ―「 日本政治の現状(56) 」―
巨大地震と政治

3月11日(金)午後2時46分、東日本でM9.0という巨大震災が発生した。震災と津波と火災により東日本各地で壊滅的な被害となった。死亡された人、被災を受けた方々に、心からおくやみとお見舞いを申し上げる。


参院決算委員会で菅首相の在日韓国人からの違法献金問題が追及され、退陣やむなしの推測が出はじめた矢先であった。国内観測史上最大の巨大震災と想像を絶する津波の発生で、国難ともいえる事態となった。緊急震災対策が終わるまで政治休戦し、しっかりとした救援復興活動を与野党の強力でやってもらいたい。しかし、これまでの菅政権の統治能力には問題があり、国民からの信頼もないので、時期をみて救国連立政権を作る必要があるだろう。


さて、巨大地震と政治は奇妙に関係がある。近代になってから知られている巨大地震に大正12年9月1日の「関東大震災」がある。約10万人の死者を出した悲劇であった。実は同年8月24日に加藤友三郎首相が逝去し、次期首相へ山本権兵衛に大命が降下し、組閣が粉砕して時間がかかっていたとき、巨大地震が発生したのである。非常事態に対し9月2日に赤坂離宮のテントで親任式が行われた。


この震災対策とし発行された「震災手形」が、その後経済界のガンとなる。そして昭和初期になって第一次大戦後の不況と震災が重なり、震災恐慌となる。この問題は政党政治の腐敗につながり、軍部の政治干渉となり、検察ファッショなどにより戦争の道へ、わが国が突き進むことになる。最近のわが国の政治や社会状況が、この時代の再来かと思われる事態がしばしば出現している。歴史を教訓として再び悲劇を繰り返してはならない。


平成時代になって、巨大震災が政治に影響を与えたのは平成7年1月17日の「阪神淡路大震災」であった。村山自社さ連立政権が成立して7ヶ月近くとなった時期だった。社会党の改革派山花貞夫氏ら17名が、自社さ政権のあり方に抵抗し、社会党会派の離党届を提出する予定日が1月17日であった。その日の早朝に阪神淡路大震災が発生した。山花氏らは中止すると思われたが、周囲の反対を押し切って社会党に会派離脱届を提出した。


村山首相は救援対策に自衛隊を出動させることに躊躇し、6千人を超える死者を出すことになる。一方、山花氏らの会派離脱届の取り扱いはウヤムヤとなる。しかし、村山首相は年末には統治意欲を失い翌年明けに辞任、社会党は民主党結成にともない分裂していく。かように巨大震災は政治に大きな影響と与えるという不思議な力を持っている。


さて、今回の「東北太平洋沖巨大地震」がこれからの日本政治にどんな影響を与えるのか、予想しておこう。まず、解散は当分はできない。大災害の後始末が終われば、野党は違法献金問題の追及も再開してこよう。それより、菅政権は自民党政治が40~50年昔得意だった経済成長を断行しようとしている。国民の生活を犠牲にして、平成の開国とTPPを強行し、社会保障と税の一体化なんて調子のよいことを言っているが、資本主義が崩壊的に変質した歴史をよく認識しなければ、政権の維持はむずかしい。政界の再編を震災が誘導するのではないか。


地球の怒りと警告

巨大震災で犠牲となられた方々は、東北という誠実で真面目な土地柄で、一生懸命に生きている人たちである。何故、この人たちがこんな犠牲にならなくてはいけないのか。「神はいないのか」と、私は絶叫したい。この人的かつ物的損失をなんと考えるべきだろうか。


これは人類に対する地球の怒りと警告として、私は受け止めたい。国民・庶民を犠牲にするかつての資本主義の経済成長より、人々の幸福を成長させる社会を1日も早くつくるため、「国づくり人づくり」に尽くさなければならない。