[経済づくり]持続可能経済事業の推進と援助

経済づくりコラム

ネバダレポート・・・日本が破綻する

以前国会でも話題にされた「ネバダレポート」とは、一体何なのでしょうか?

ネバダレポートは、2001年日本の財政破綻を既に見越した国際通貨基金(IMF)が、 日本の債権をどのように管理するのかをシミュレーションしたものと言われています。 日本の投資会社から、政治家や官僚に広がりました。 それが、国会でも取り上げられているのですが、 衆議院での詳しい答弁の内容は次をご覧ください。
2002年(平成14年)2月14日 第154回予算委員会

日本が破綻した場合の復興シナリオ
そのレポートには次のような項目が挙げられているそうです。

  • 公務員の人員の総数を30%カット、給料も30%カット。ボーナスも全てカット
  • 公務員の退職金は100%カット
  • 年金は一律30%カット
  • 国債の利払いは5~10年間停止
  • 消費税は15%引き上げて20%へ
  • 課税最低限の年収100万円までの引き下げ
  • 資産税を導入し、不動産に対しては公示価格の5%を課税
    債権・社債については5~15%の課税
    株式は取得金額の1%課税
  • 預金は一律ペイオフを実施するとともに、第二段階として預金額を30~40%カットする
このレポートが発表されたとされる4年後、2005年1月、政府は日本の構造改革が進まなければ5年後に、 日本は財政破綻すると発表しました。 この予測が正しければ、日本はあと2年で破綻です。

現実問題として、日本は国と地方を合わせると1000兆円を越える借金があります。 これは、生まれたての赤児からお年寄りまで、一人あたり800万円以上の負債を抱えている計算です。 また、ネバダレポートそのものは、誰が作成したのか不明とも言われているのですが、 もし日本が破綻すれば、ネバダレポートの信憑性がいくら低くても、 この内容は現実味を帯びてくるといえるのではないでしょうか?

IMFは米国の金融機関です。日本の金融機関がIMFの配下に入るということは、 米国の配下に入るという事と捉えることもできるのです。

2001年ごろの日本の状況
では、ネバダレポートが発表された頃、日本がどのような状況であったのかを、 当時の分かりやすい例を用いて説明してみましょう。(2001年 財政経済白書から引用)

年収690万円の家計に例えると、国の月収が約57万円(税収、税外収入)。 この内約18万円は借金の返済(国債費)である。 更に田舎への仕送り(地方交付税)が約18万円で、 実際に使えるのは22万円足らずです。 ところがこの家では月々の生活を維持していく為に、 51万円余りのお金が必要(一般歳出)。 収入で賄いきれない約30万円は借金(公債金収入)をして何とか家計を回しています。 毎年この借金は増え続けていて今では4900万円を超えるローン残高(公債残高)を抱えている。

韓国の場合
韓国は1997年のアジア通貨危機で、IMFの管理下に置かれた。 金大中政権の大胆な構造改革によって、 予定より早い2001年に管理を脱することができた。 しかし、その政策によって
  • 大量の失業者が発生
  • 貧富の格差が拡大した(変化に適応したのは富裕層だった為)

ネバダレポートは既に実施されている?
ネバダレポートは、戦後のGHQが日本に対して行った占領政策と同じ意味あいを持つものであり、 日本を再度占領するための政策が、既に小泉政権によって実施されている、 と見る向きもあります。 その具体的な内容を挙げて見ましょう。(ネバダレポートと対比)

  • 公務員制度改革
        (2006-2009年までに国家公務員の1割削減、人事・給与システムの統一)
    公務員給与の見直し
    (2006年度 基本給4.8%削減)
  • 公務員退職金の見直し(2005年)
    最高裁判所裁判官の退職金3分の1に引き下げ(2006年)
  • 年金支給額(2002年年金改革、2004年年金改革関連法)
  • 超低金利政策実施(2003年 歴史上最低金利0.43 日銀量的緩和実施後)
  • 消費税総額表示導入(2004年)
  • 税制改正(2003年)、個人の所得課税改革(2005年)
  • 相続時精算課税制度導入(2003年)
    相続税課税強化・基礎控除額引き下げ(2006年)
  • ペイオフ全面解禁(2005年)
  • (資料:川又三智彦 2017年日本システム終焉より抜粋)

実際には、現在進行形のものも多いし、日本が破綻するわけにはいきません。 しかし、小泉政権下で行われた政策によって、 実際には格差社会そのものが明確に広がったのも事実とするならば、 韓国のように、具体的な形でIMFの配下にはならなかったものの、 目に見えない形の操作の中で、 日本人によってこの政策が実施されたと言ってもおかしくない現実があるのは間違いありません。

預金封鎖
ネバダレポートには、政策としてまだ表面化していないものがあります。 それが「預金封鎖」です。 レポートの8番目の後半「第二段階として預金額を30~40%カットする」を実施するために、 予測されている政策です。 これは戦後の昭和21年に、実際に実施されています。 その手順としては
  • 「預金封鎖と新円切り替え」を政府が宣言する
  • 預金を封鎖(出し入れをできなくする)
         ・・・個人の財産を把握するのが目的
  • 新円の切り替えを実施(現在流通している円を使えなくする)
         ・・・タンス預金なども交換しなければ使えないため、個人資産がより明確になる
  • 財産の金額に応じて税金が課せられた

実際に、ネバダレポートが出回らなくても、 今後の日本の状況を掴める人であれば、資産を外国に移したり、 その準備をしている人もそれなりにいると想定できます。 そうなると、結局は国内に残る一般庶民がその影響を受けることになるのです。

最近行われている報道を聞いていても、党の利益とか、イメージとか・・・ 何かの問題が発生すると、いかにも極悪人と言わんばかりの言い回しとか、 重箱の隅をつついてもまだ足らないような答弁や、 一方的に袋だたきに見えるような尋問などに、 触れることが多いような気がしてきます。

そんな状況を見ていても、誰かが生活を守ってくれるという事は あり得ないと言えるのです。 そして、何が起こっても生きていかなければなりません。 自分の身は自分で守らなければならない時代です。 しかし、個人個人では守りきれないのが人間です。 だからCMF地球運動も、この現実をどのように乗り越えていくのかを 真剣に考えている人達が起こしている運動なのです。