明けましておめでとうございます。
本年も国づくり人づくり運動に頑張ってまいりましょう。
今月号では、世界と日本の政治経済に何が起きるのかの大局的な展望を述べてみたいと思います。
日本経済
先ず、日本経済について言えば、今年は所謂、景気の二番底が来るのが確実でしょう。デフレ経済は継続しています。つまり、物価が安くなり、給料も安くなるという所謂、デフレ・スパイラルが続いてゆくものと思われます。日本全体が需要不足で、物価が下がり、企業の利益が減るので給料が更に下がる。給料が下がるので、更にモノが売れなくなるという悪循環が続いてゆく事になります。
景気を良くするには、このデフレ・スパイラル(悪循環)を断ち切る需要を増大させる経済政策が必要ですが、民主党の経済政策はこの期待に応えるものではありません。年明け早々、不動産価格の更なる下落など、景気の二番底の兆しが確実に表れています。企業も個人も今年は慎重な経済行動が必要となってきます。
世界の経済

世界の経済を見渡すと、アメリカ経済とヨーロッパ経済の低迷は続く事でしょう。年の真ん中から後半には、現在好調と言われているシナ(チャイナ)経済の失速がかなり急激な形で現実になってくるものと思われます。これがシナ経済に期待をかけている日本企業に大きなダメージを与える事になるでしょう。シナへの株式投資等が、盛んに宣伝されていますが、これは極めて危険な投資であり、全くお薦め出来ません。
先進国市場に依存しない発展途上国の経済は、今年も着実な展開を見せるものと思われます。今もし、低開発国に対する株式投資を真剣に考えるならば、ベトナム、タイ、インド、ブラジル、トルコ等の投資を長期的視野で検討すべき時であると言えるでしょう。
ゴールドの価格も、今年は手堅い上昇の動きを見せると思われます。1オンス(約31.1g)の金価格は1000ドルが大底となり、経済危機が起きる度にジワジワと上昇してゆく動きを見せるでしょう。
ヨーロッパ連合(EU)の統一通貨であるユーロが最終的に定着するかどうかは未だによくわかりません。場合によっては、ユーロが崩壊し、各国の個別通貨が復活する可能性もあります。ヨーロッパでは、ドイツ経済は強い輸出力を持っており、ユーロ高を推進しますが、輸出力の弱い他のヨーロッパ諸国にとっては、ユーロ高は大きな負担となっています。各国の国益を追求すれば、共通通貨ユーロを持つ事が寧ろ大きな矛盾となってきます。この為、ドイツがマルクに戻り、フランスが又、フランを使う日が来る可能性もあります。

アメリカ経済では、地方銀行の倒産が2009年には100行以上に及びました。アメリカの中間層と貧困層の困窮度合いは更に、深くなっています。アメリカの貧困層が暴動を起こさないのは、自分たちの代表である黒人のオバマ氏が大統領であるという認識が大きい事と、そのオバマ大統領が一応、公約通り、健康保険を国民全体に与える経済政策を実行しつつあるからです。オバマ大統領は、アメリカ金融界の救済の為に、厖大な資金を投入しました。それでも貧困層が反オバマにならないのは、彼が国民皆保険を実施しようとしているからです。これは、アメリカ市場画期的な事です。この国民皆保険がゆくゆくアメリカの財政を大きく圧迫する事は目に見えていますが、取敢えずは今、それがアメリカの安全保障装置となり、社会に暴動が起きない歯止めになっています。
国際政治
国際政治の面では、残念ながら、世界の不安定化は益々進む事になるでしょう。イラクやアフガニスタンやパキスタンの政情の安定化はアメリカをはじめ、先進国が如何に努力をしても、難しいというのが現状です。また、アフリカのイエメンやソマリアでは、国家が崩壊し、そこに国際テロリズムの基地が出来ようとしています。ソマリアとイエメンは紅海の出口の両岸に位置する国家であり、この両国が国際テロリズムに占領されれば、スエズ運河を通過し、紅海を通る船舶の安全は非常に大きく脅かされます。このような事態が世界各地で見られる事になるでしょう。
アメリカはカリブ海のハイチで起きた地震に大量の人道援助を投入しています。これは、人道的な目的以上に、最貧国であるハイチの国家秩序が崩壊し、アメリカに近いこの国が国際テロリズムの拠点の1つになってしまう事を防ごうとしているからです。
平成21年以上に、今年平成22年は、世界の無秩序化が進み、大きな動乱が起きる年であると思います。こういう時代にこそ、足を地につけて、心を引き締めていきたいと思います。